はじめての稚内へ
2024年夏。
なんやかんやあって、私は北海道稚内市にいた。
以下、稚内までの道のりをダイジェストでお届けする。
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北海道に住む祖母を訪れてやってきた今回の北海道。
せっかくの機会、ずっと念願だった礼文島・利尻島の2島を制覇しようと意気込んでいた私は、まず島への玄関口である稚内へ出発した。
旭川で同行する友人と合流。
「日本海オロロンライン」という絶景の国道を通るドライブを開始した。

日本海オロロンラインは北海道の北部、石狩市から稚内市までを結ぶルートであり、その名前の通り日本海沿岸に沿って続く約290キロ区間の道路のことだ。
もちろん昔から存在は知っていた。
北海道を走るバイカーたちが自慢の愛車とともに撮った絶景の写真を画面越しに眺め、いつかここを走りたいと憧れを膨らませていたものだ。

絶好のドライブ日和。
あまりに気持ちがよい道で、運転しながらもついつい窓の外に気を取られてしまう。

車窓左手には利尻島のシンボルである利尻富士がそびえる。
さすが、富士の名を冠して呼ばれる山なだけある。
その美しいシルエットにこれまた目を奪われてしまう。


休憩をはさみながら北へ北へ。
景色からあふれ出る北海道特有のスケール感にはいつもわくわくしてしまう。
眼前にはただ道が長く長く続く。
道北の日本海沿岸はゆるやかに弧を描いており、これから進んでいく道が前方方向になんとなく確認できるのも自分が向かっている場所の遥かさを感じさせる。


気持ちよく走っていたが、宗谷に差し掛かると急に深い霧がたちこめ始めた。
この天候も、イメージの稚内通りな感じがして少し嬉しい。

JR稚内駅へ到着。実のところ、稚内に来るのは初めて。
8月中旬で気温は17.4℃。かなり寒かった。
ということで1日目は稚内に一泊し、翌日朝の船で礼文島へ!
ハートランドフェリーで礼文島へ

翌朝。
宿の前に群れでやってきたシカたちに挨拶をして出発。

ここが稚内フェリーターミナル。
稚内駅からほど近いため、徒歩でもアクセスができる。
このターミナルからは礼文島、利尻島行きのフェリーが発着している。
今回は稚内10:30発、香深(礼文)12:25着の便で礼文島へ向かう。

稚内から就航するハートランドフェリーでは、アマポーラ宗谷、サイプリア宗谷、ボレアース宗谷の3隻が運用されている。
どの船に当たるかもお楽しみ要素だ。
写真では文字が見切れてしまっているが、今回乗るのはボレアース宗谷。
車を積み込みいざ礼文島へ。



船内は十分に広くてきれいだ。
2時間ちょっとの船旅には困らない設備が整っている。


外の景色を十分堪能したら、船内で横になって島への到着を待とう。
島の玄関口・香深港

船内でのんびりしていると、あっという間に礼文島へ到着した。
船を降りると「歓迎」の言葉。
ここが礼文島の玄関口、香深港だ。
香深と書いて「かふか」と読む。なかなかの難読地名だと思う。

ターミナルでは礼文町のマスコット「あつもん」がお出迎えしてくれる。
礼文島の固有種である、レブンアツモリソウの妖精らしい。
なんともいえない造形でかわいい。
ひとまず港を出て、島の南部へ向かいましょう。
知床
礼文島の最南端、知床へやってきた。
知床というと道東の知床半島を思い浮かべるが、ここも同じ知床という地名である。
もともと知床はアイヌ語で「シレトコヲマナイ」というらしい。
意味は「大地の行き詰まり」。
そう考えてみると、スケールは違うが知床半島も礼文島の最南端もともに大地の行き詰まりだなあ、と合点がいく。


通り過ぎていく船たち。

それにしてもいい町並みだ。
北海道の離島に来るのは今回がはじめてなので、見かける風景すべてに否応なく心が躍る。
特に礼文島はかなり昔からずっと憧れの島だったので、ついに上陸がかなって純粋に嬉しい。散策する両の足もるんるんで前へ進んでいく。

昆布漁の漁船たち(ウニ漁かも。間違ってたらごめんなさい)。
昆布が採れる時期(7~10月ごろらしい)だからこそ見られる漁の風景だ。
これが見られただけで礼文に来てよかったと思える。
桃台猫台・元地海岸
すごい名前。ただすごいのは名前だけではない。


すごい岩、景色。
眼下には旅好きには有名な桃岩荘ユースホステルが見える。
巨大で桃のような形の桃岩、海に浮かぶ丸まった猫のような猫岩のふたつが望めるということで桃台猫台という名前らしい。
いまいちすっきりしない天気だが、霧がむしろ雰囲気を作ってくれる。



↑この左側が桃岩らしい。いうほど桃に見えるか……?
景色に満足したら、車を少し走らせて元地海岸へ。
ここにある地蔵岩もかなり特徴的で、迫力がある。

島の北部・船泊
島を一気に北上し、北部の船泊へやって来た。
ここ船泊は香深に次ぐ島の中心地であり、かつては香深村と船泊村に分かれており、役場も置かれていたそうだ。

船泊には集落だけでなく、現在は運用休止中の礼文空港がある。
行ってみよう。

空港への道中。
広がる草原は広大で、個人的にはとても好きな道だ。

ここが礼文空港。
長い間運用されていないこともあり、建物の外観は寂れているように見える。
それにしても小さい空港だ。今まで見てきた中でも一番ミニマム。
保安検査するスペースある……?と思えるほどのサイズ感だった。
2日目
なんだかんだあって翌日。
昨日はずっと薄暗い雲がかかっていたが、今日はいい天気だ。


天気もいいし、昨日行った空港方面へ再び向かってみる。
きっと昨日以上にいい景色が拝めるはずだ。



うん、やっぱり良い。海の青さも鮮烈だ。
礼文島っていい島だなあ、と改めて実感した。
最北端・スコトン岬へ
船泊の集落から西へ、最北端の岬へ車を走らせる。
心地い天気に乗せられて、ドライブ中もなんだかテンションが上がっていく。

最北端、スコトン岬へ到着。
正面に見えるのは無人島である海驢(トド)島。
高台には海驢島灯台が見える。




しばらくぼーっと海を眺めていると、横目に漁船が過ぎ去っていく。
ちなみにここには海ギリギリのすごい立地に民宿があり、とても驚いた。
民宿スコトン岬というお宿らしい。
次来た時には泊まってみたい。
スコトン岬から引き返す道中、なんだか道端に人が集まっているのを発見。
なんだなんだと思い車を停めて近づいてみると、なんと岩場にアザラシがいた。

すごい!
そこそこ距離があるが、なんとか撮影できる近さにいる。
野生のアザラシは初めて見たなあ。
集まった人々もみなアザラシに夢中だ。これが礼文島か。
澄海岬
島の西部にある景勝地、澄海岬(すかいみさき)へ。
西上泊漁港の近くに車を停め、そこから歩きで岬へ向かう。


整備された道を上っていくと、展望台へたどり着いた。

澄海岬という名の通り、澄んだ海が美しい湾の青さ。
柱状節理の広がる岸壁もかなりユニークで、この絶景に彩りを添えている。

船が通ると、画的にも一気に面白みが出るので撮影が楽しい。
漁師さんたちが礼文らしい島の風景をつくっている、と強く感じた。




展望台からの風景4選。
礼文の中でも指折りの絶景で、ずっと居たくなる場所だった。
再び、晴れの桃台猫台へ
せっかくいい天気になったので、昨日に引き続き桃台猫台へ向かうことに。
昨日見た霧の景色も幻想的でよいものだったが、今日はもっと爽やかな美しさを見せてくれるはずだ。
そうと決まれば出発。
ひと晩を過ごした船泊集落を過ぎて、れぶんあつもりロードを一気に南下していく。

この道は海岸に沿って伸びているため、左手にこんな車窓を望むことができる。
お隣利尻島のシンボル、利尻富士が立派にそびえる。
やはりシンボリックな名峰はいいものだ。
ただそこにあるだけで、土地のイメージを強固で独自なものにしてくれる。

利尻富士を背景に漁をする漁船。
この景色があまりにも良かったので、車を停めて撮影に走った。
本当に良いな。

通りがかった見内神社の鳥居と利尻富士。
なんだか面白い名前の神社だと思い調べてみると、かつてアイヌたちがここにある岩を祀り、「見ない」ようにしていたことから和人が「見内神威」と名づけたことが起源だそう。

歴史を知るとなんだか撮るのが少しはばかられてくる。
しかし利尻富士と鮮やかな鳥居は、車窓からでもかなり目を引く風景だ。



さて、昨日ぶりに桃台猫台の展望台へやってきた。
予想通り、昨日とはうってかわって気持ちのいい絶景に変わっている。

宗谷バスがやって来た。

島の自然を駆け抜けるバスの姿もなかなかいい。
これも公共交通がある島ならではの光景だ。
さよなら礼文島
そんなこんなでのんびりしていると、次に乗るフェリーの時間が近づいてきた。
これから向かうのは利尻島、利尻富士を擁する礼文島の隣島だ。


礼文島もとてもいい島だったが、こうして利尻富士を眺めていると利尻への期待がどんどん膨らんでくる。楽しみだ。
フェリーへ乗るために香深港へ戻ってきた。

今回乗船するサイプリア宗谷が入港してきた。
利尻富士を背景にしたハートランドフェリーの姿には、正直興奮が止まらない。
これだけでもここに来てよかった、と思わせてくれるパワーがある!


サイプリア宗谷に車を積み込み、いざ出航。
憧れの礼文島はやはり北の自然あふれる素晴らしい離島だった。
次来たときはちゃんとトレッキングをして、その神髄をより味わいたい。

照りつける日差しが水面を光らせるなか、船はどんどん岸から遠ざかっていく。
さよなら礼文!きっとまた来ます。
利尻島訪問記は次の記事で!
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