お久しぶりです、rubeです。
私事で恐縮ですが、今年の3月をもって大学を卒業し、現在は社会人として、まだまだ至らないながらもそれなりの日々を過ごしております。
長いような短いような、就職してからはや5か月が過ぎました。
ちゃんと更新しようと心に決めていたこのブログも、生活の変化とともになかなか遠ざかってしまっていましたが、島旅だけは仕事の合間を縫って着々と進めております。
撮りためた写真もかなりの量になってきました。
仕事にも慣れてきたころです。一旦ここで気合を入れなおし、再奮起して記事書きに取り組みたいと思う今日この頃です。
お盆、函館から奥尻島へ
さて、社会人になって初めての8月、お盆休み。
北海道で暮らす祖母に会うため、今年も北の大地へ向かうことになった。
日に日に暑さを増していく東京にいるのは大層うんざりしていたところで、今回の旅は実に都合がよかった。何より北海道のことは心から好きなのだ。たとえ酷暑の夏でなくとも、年がら年中、心は北海道へ向かいたがっているといっても過言ではない。たとえ吹雪吹き荒れる2月であってもそれは変わらない。
しかして旅程を考え始めたのはお盆休み直前。
激混み必死のこの連休、直前の今、ベタなルートで予約するのは難しい。
ということで考えたルートが羽田から青森(飛行機)、青森から函館(青函フェリー)というものだった。
同行する友人らと共に旅程を組みながら、「函館を経由するってことは、つまり奥尻にも行けるのでは……?」と考えるのも当然のこと。渡島半島へ行くなら奥尻も行かなきゃ損!ということで無理やり旅程に組み込むことに成功した。
直前だったにも関わらず、友人と手分けして島中に電話をかけることでなんとかレンタカーと宿も確保。心置きなく島へ向かえることと相成った。
8月11日朝、函館の宿を出て奥尻行きの船が出る江差港へ出発。

ハートランドフェリー(今回は正確にはオクシリアイランドフェリーだが)に乗るのは去年の礼文・利尻ぶり。とても楽しみ。

函館から江差へのルートは国道227号をずーっと進むだけ。
所要時間は1時間ちょっとの、ちょうどいいドライブルートだ。
意外と道が混んでおり、少し焦る。
江差奥尻間のフェリーは1日2便。朝の便を逃したら次は夕方だ。
それだけは避けたいが、片側一車線のこの道路ではできることはない。
落ち着こう、きっと間に合うはず。
Googleマップも間に合うって言ってるし。
そんなこんなで函館を出て1時間ほど、江差に近づくと海が見えてくる。

澄み渡った青空と日本海。
後部座席の窓を開けると、走る潮風が車内に吹き込んでくる。


すこし控えめな入道雲もなんだか嬉しい。
顔いっぱいに海風を浴びていたら、あっという間に江差港はもう目の前だ。
船の時間にも間に合いそうだ。一安心。

こちらが江差港フェリー乗り場。

待合所は思っていたよりも小さく、とても味わいがある。
島の民宿の案内が貼ってあるのが特にうれしい。
時間もないので、急いで乗船券を購入する。
そういえばここへ向かう最中、ずいぶん離れたところにフェリーが停泊しているのを見ていた。なぜだろうと思っていたが、どうやらこの待合所からバスで船のもとまで移動するらしい。


数分で船に到着。
ハートランドフェリー/オクシリアイランドフェリーは礼文島、利尻島とここ奥尻島で色違いの同形船4隻が運航されている。どの色もかわいい。これが奥尻航路で運用されている「カランセ奥尻」だ。
ちなみに今回の乗船でハートランドフェリー/オクシリアイランドフェリーはめでたく4隻制覇。どこか達成感がある。
※利尻島はこちら/礼文島はこちら
カランセ奥尻に乗りこみ、いざ島へ

時間もぎりぎりなので手早く乗船。
私たちが最後の乗客だったらしい。間に合ってよかった。


お盆ということもあり、船内はかなり混みあっている。
じゅうたんの自由席にもほとんど座る場所がない状態だ。
ここまで人の多い離島航路に乗るのは初めてかもしれない。恐るべきお盆休み。
混みあう船内で落ち着く間もなく船は岸を離れる。出航だ。

晴れた甲板に出る。
いくら北海道とはいえ、8月の日差しはかなり体にこたえるな。




船上からのスナップたち。
晴天下、朝一の船旅はとても気持ちが良くて、ついつい写真を撮りすぎてしまう。
晴れ渡った青空に情緒的なアクセントを足してくれる夏の雲と、北の青い海。
北海道にはどこか言葉にできない特別な気持ちを抱いているが、それは離島においても変わらないらしい。北の島にしかない、しみじみとした感触。

そんな風に感傷に浸るのもいいけれど、問題として船内に座る席がないのだ。すっかり忘れていた。
どうしようとあたりを見回すと、ござを敷いて甲板で過ごす人々の姿が目に入る。どうやら船内で自由に使えるござが準備されているらしい。
幸いにも日陰は心地のいい気温だ。奥尻までの数時間、甲板で過ごすことにしよう。

靴を脱いで横たわってみたら、想像以上に清々しい気分になった。
船内の席が埋まっててよかった。これを味わえないのは大損だ。たぶん。
空気はぽかぽか、海に少し顔を出せば吹いてくる潮風は爽やか。おだやかで良い航海。




そんな風にのんびりしていると時間がたつのはあっという間で、気づけば目的地である奥尻島が近づいてきた。

他の乗客たちも、近づいてくる島をじっと見つめている。

もうそろそろ到着かな。



水面に切り取り線を描きながら、船は湾内へ。
初めて訪れる島の港を、近づく船から眺めるときの高揚感。
みなさんもわかります?

まもなく着岸。港には奥尻島のマスコットキャラクター、うにまるの姿も。
手を振ってくれている。こういうの結構嬉しい!

暑い中着岸作業お疲れ様です。
さあいよいよ到着。時刻は12時前、おなかも空いてきた。

人がどんどん降りていく。
出迎えの車もかなりの台数が止まっていて、お盆だなーと実感。
帰省で島に来た人も多いんだろうな。


人が多くてなかなか撮れなかったが、船内はこんな感じ。
ついさっきまで人で埋まっていた客室も、役目を終え静けさを取り戻した。
奥尻島へ到着



下船してついに奥尻島上陸。
レンタカーを借りたのは15時からということで、ひとまず歩いて市街地にある食堂を目指すことに。お店が閉まったら困るので、そそくさと港を後にする。


歩くとさすがにかなり暑い。流れてくる汗をぬぐいながら歩みを進める。
地図を見た限り市街地は港から歩いてすぐ。
港から町へのアクセスが良いのはとてもありがたい。


海沿いの道を歩いてゆく。


奥尻の町へ到着。道の先には海が続く。
目的のお店には少し待ちのお客さんがいたので、おとなしく外で待つことに。
たいへんな暑さだったが、なんとか入店することができた。
お食事を頂いたお店は「まつや」さん。
リーズナブルながらすごいボリュームでおいしい、ありがたいお店でした。
店内で他のお客さんと一緒に、北海道代表の甲子園中継にくぎ付けになったのも楽しかった(惜しくも負けてしまったが、素晴らしい大健闘だった)。
さてお腹も満たしたので、腹ごなしに周辺を散策してみよう。



ほど近くにあった澳津神社へふらっとお参り。
鳥居の向こうをバスが走っていく構図はやはりよいものだ。それが島だとなおよい。
その後もぶらぶら奥尻集落を散歩。

ちなみにこの辺りには島唯一のセイコーマートもある。
それだけですごい安心感、セコマは偉大だ。
ぐるり、島内ドライブ
そんなこんなで時刻は15時前、レンタカーを借りる時間がやって来た。
お店まで歩き、車を受け取る。
直前の予約で、唯一確保できたセレナに乗り込んで出発!
ちなみに借りたお店は「奥尻レンタカー」さん。車はとてもきれいに整備されておりお店の方もすごく親切でフレンドリー。おすすめ。

まずやってきたのは港からほど近く、奥尻のシンボルである「なべつる岩」。
ゲートのような不思議な形をした大きな岩だ。
鍋の弦に形が似ているからこの名前になったらしい。そういわれれば似てるかも。

岩を眺めていると、SUPをしている人の姿を発見。
そんなところまで行けるのか、いいな。気温も高いから、とても気持ちがよさそうだ。

ふたつの影を見送って、次の目的地へ。

海の向こうには本島が構える。こう見るとかなり近い感じがする。
見えているのはおそらく八雲町あたりだろうか。空には夏雲。


ぐっとくる景色を見つけたら車を停めて写真を撮る、そんな道中。



車窓の外に広がる奥尻ブルーの海に気を取られながらも、到着したのは島の最北端、稲穂岬にある賽の河原公園。
その名の通り、石々が高く積まれている。河原ではなく海のほとりにだが。
案内板を読んでみると、どうやらここは道南5大霊場に数えられる、名のある霊場らしい。

慰霊碑に手を合わせ、賽の河原を後にする。

来た道を引き返しやってきたのは宮津弁天宮。
奥尻の弁天様で、大漁祈願を祈って江戸時代末に建てられたものだそう。
それにしてもすごい立地に建っている。

岩山の上に本殿があるため、お参りするには急な階段を下って谷間にある鳥居をくぐり、そのあとでまた同じくらい上らなければならない。
運動不足にはかなりこたえる階段の段数と急さ。

谷間にある鳥居まで下ると、こんな具合に宮津の漁港を眺めることができる。
嬉しい眺め。

ヒイヒイ言いながら本殿に到着。
暑さで体が溶けそうなので、お参りもせずすぐに引き返して車に避難した。
冷房があるって本当にありがたい。
エンジンかけてエアコン全開!

次にやってきたのは球島山展望台。上まで車で行けるお気楽展望台だ。


山頂までの階段沿いにはあじさいが咲き誇る。
数日前に行った青森もそうだったけど、8月でもあじさいが綺麗に咲いているのはどこか新鮮な光景だな、と思う。
夏のあじさいと海。北の風情かも。


頂上に着いた。
こうして島全体を見渡してみると、奥尻はかなり大きい。
勝手にもう少し小さい島というイメージを持っていたので、地図を見て驚いた。
車がないとけっこう辛そうなサイズ感だ。

眼下にはさっき訪れたなべつる岩。目立つね。
予定している道のりはまだまだ残っているので出発。

昼過ぎの日差しを浴びて緑が少しずつ深まってきた。
これくらいの時間帯になると、うっすらと日没の気配がよぎるようになってくる。
これから帰らなきゃいけない、ってときにはどこか焦りを感じたりもするが、泊まることが確定している島でのこの時間帯はゆったりとしていて好きだ。
ちょうど何にもしたくない時間。
ただ海をぼーっと見ていたい。


ということで海にやってきた。
頂点の太陽が海に光を落とし、海岸は暖色の気だるさで満ちている。
海岸で眠気をやり過ごし、宿のある町へ。

日が沈みそうな海沿いの道をひた走る。

チェックインを済ませ宿の部屋へ。
すでに敷かれている布団に今すぐ飛び込みたくなる日差しと空気のあたたかさ。
こういうときに少しのんびりすると、いつも一気に時間が流れている気がする。
温泉に行くために外に出たら、太陽がまさに沈むところだった。


ものすごい天気と空模様。本当に恵まれたな。


車窓から。
こんな景色を見るために旅を続けているのかも。日が沈むのが惜しい。


たぶん今後もこの空は忘れないだろうな、と思いながら目に焼き付ける。



夕景に心を奪われていたらあっという間に温泉に着いていた。
海のすぐそば、神威脇温泉。

小さな港もすぐそばだ。

夜になると気温も一気に過ごしやすくなる。
港でバーベキューってすごくいいな。うらやましい。
というわけで入浴を済ませ(いい湯だった)、予約していたお寿司屋さんへ。

ものすごくいいお店でした。奥尻最高。
大将も気さくでとても気持ちのいい方だった。きっとまた来よう。
明日は朝7時発のフェリーに乗る予定だ。
乗り過ごしたら夕方まで帰れないので、早めに就寝する。
帰路、奥尻から江差へ
寝坊した。
目覚めたら宿を出る予定の時間を過ぎている。これはまずい!
爆速で準備を済ませ、起床後10分で宿を飛び出た。

車を返しにレンタカー屋へ向かう。
なんとか間に合いそうだが、レンタカー屋から港まで歩くことを考えるとかなり予断を許さない状況だ。
と思っていたら、お店の方が港まで車で送ってくれるという。
本当にありがとうございます、これで無事間に合いました。

よかった、一安心。無事乗船できた。
滞在時間は24時間もなかったが、かなり充実した旅路だった。
そして何より奥尻は人が暖かかった。きっとまた来よう。
次はもう少し長く滞在してのんびりしたい。



フェリーはあっという間に岸を離れ、どんどんと島が遠ざかっていく。


眠い目をこすりながら、きらめく朝の海を眺める。
気温もちょうどいい。

奥尻に続く青い青い海。この海もしばらく見納めだ。
次来れるのはいつになるだろうか。

白く泡立った航跡が、海面に儚い模様を引いていく。
航跡っていいですよね。


透き通った海路をゆく。
青い海といい天気と眠気。まだ下船したくないと思えるほど心地がいい。
そんな気持ちとは裏腹に、目的地の江差港が近づいてきた。

岸には待ち構える函館バス。

着岸作業が始まった。
なんだか帰りはすごくあっという間だったなあ。
行きと帰りで体感時間がこうも変わるのはなんでだろうか。
子供のころから疑問に思っているが、いまだに納得のいく答えを見つけ出せていない。

港を眺めていると、神輿が通り過ぎていくのに気付いた。
旅先で祭りを見かけると、いつも嬉しさとともに少し寂しさを感じる。
ただの旅人の自分には入り込めない盛り上がりが目の前にある、たぶんそんな感情。

ついに下船の時間。
乗客たちが降りて、すっかり静かになった朝の船内を撮った。
いまだ船内に残る奥尻の空気をまとって、自分も外に出る。

島旅の終わり。
港に降り立ち少し歩くと、身にまとっていた奥尻の空気はもはや消えてしまったような気がする。きっとまた、島の空気を吸いに行こう。
礼文・利尻に引き続き、北海道の離島を味わったこのお盆。
やはり自分は北海道の島が好きだ。たぶんこれからの人生、何回も訪れることにあるだろうという確信がある。
写真を見返しながらこの文章を書いている今でも、変わらずそう思う。
ということでまたいつか。
奥尻ブルーの果てで、また会いましょう。
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